桜と龍のお袈裟(けさ)

村田英雄さんの歌で映画にもなった“花と竜”というのがありますが、この度私が昨年の10月、晋山結制式(住職としての最大の法要)を修行するにあたり作ったのは “桜と龍”のお袈裟です。

普通、僧侶がお袈裟を作ろうとする場合、法衣点のカタログを取り寄せ、数あるデザインの中から選び、採寸し発注ということになります。

今回の場合は既成の柄ではなく、末代まで伝えられるような意味のあるものを記念に作りたいと思いました。龍は我が寺に代々伝わる天井絵を原画とし、桜は風で散る花びらが川面に流れるという独自の模様です。

昔から龍は仏教を守護する動物であり、桜は日本の魂、無常観を表現する仏の花でもあります。

色や構図を絵師と何度もやったりとったりの繰り返しと、染め仕上げも上々に法要当日まで仕上がってきました。(写真)

お袈裟の色にあまりピンク系など使わないでしょうから、もちろん古今東西唯一無二のお袈裟になりました。

お袈裟は福田衣ともいい、稲が成長して幸せを育む田んぼのようなものという意味もあります。そういえば、サクラのサという意味は稲の精霊を表しているそうですから、ますます福田衣(お袈裟)とサクラの関係も相性ぴったりということになります。

またお袈裟は僧侶にとって最尊最上の法衣であり、これを身につけると法力が生じるとも言われます。

檀家の皆さんからご寄進いただいたこの“桜と龍のお袈裟”をかけて、法力が生じるような住職になれるよう、これからも日々精進努力です。

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